前回の荒船山では満足できるご来光を見ることができず、荒船山から帰り道(運転中)に茂来山を眺めながら,次回のご来光登山は、茂来山にしようと決めていました。茂来山は昨年春、山スキー後のついでの一山として立ち寄り、予想外のラッセルを強いられたため途中撤退したことがあります。茂来山は短時間で山頂まで登れるため、茂来山に魅力を感じながらも、わざわざこの山だけを登りに出かけるのは、ちょっともったいないと感じていました。
ただしご来光を日帰りで見るとなると、短時間で登れることが最優先の条件となります。そして今回、すばらしい景色を堪能することができました。私は茂来山とは相性が悪いのでしょうか、先日噴火した浅間山に続き、私のぎっくり腰も大噴火してしまいました。やっと完治したと思ったのに、トホホです。
前夜、霧久保沢コース登山口の駐車場に到着し、車中泊。午前3時30分に出発した。
登山口入り口に熊が出没すると書かれた看板があった(左)。もっともヘッドランプを点けた私の姿は、熊からみれば一つ目のぎらぎら光る化け物に違いなので、熊の方が驚いて逃げてしまうだろう。
駐車場から先も、しばらく林道歩きとなる。ゲートが下りていて、一般車は通行できない。登山道に入ってから、踏み跡を何度か外したたものの、午前5時ジャストに山頂に到着した。途中、佐久の街の美しい夜景が枝越しに垣間見えた。

5時29分、雲海から朝日が昇った。茂来山は360度の展望とガイドブックに書かれているが、東から東南にかけて樹林が展望をさえぎっている。あと1、2週遅れて登っていたら、ご来光を拝むことはできなかったかもしれない。

こちらは八ヶ岳連峰。見飽きることの無い展望である。

佐久の街は雲海の下である。北アルプス方面はさすがに遠く、霞んで山々を識別できなかった。
茂来山にはカメラを置く台が設置されているので、私もセルフタイマーで記念撮影。
湯を沸かしスープとパンで食事をした。食後のエスプレッソコーヒーが実にうまいのである。
次の山(飯盛山)に向かうべく、駐車場まで一気に駆け下りようとした・・・、のがいけなかった。岩に付いたコケで足を滑らせ、一瞬に宙に浮いた直後、臀部が茂来山の岩に激突した。尻にではなく、腰に激痛が走った。腰骨が粉砕したような痛みに呻き声をあげ、断末魔のエビのようになったまま、動けなくなってしまった。本来ならば、この程度の転倒は何事でもないはず。5ヶ月前にぎっくり腰を患い、もう完治したと思っていた私の腰は、完全には修復されていないことを思い知らされた。
息の詰まるような痛みが和らぐのをじっと待ちながら、歩いて下れるだろうか、という思いがよぎった。たとえ歩けなくても、こんな事で人手を煩わせたくはないので、這ってでも下山する覚悟を決めた。10分程してから、痛みをこらえながら立ち上がった。なんとか歩けそうである。幸いなことにあと50mも下れば、軽四駆なら通行できそうな緩やかで幅の広い道が続いているのが見えた。ストックで体を支え、立木に抱きつきながら、よろよろと下っていった。
こんな時は、どんな山道具よりもストックがありがたく感じられる。この春に腰痛を初めて経験して以来、ハイキングにもストックを持参するようにしたのが幸いした。
トチノキ・コブ太郎(左)。ベンチがあったのでここでも体を休めた。ここからチョット下ったところで、二人連れの登山者と出会い、挨拶を交わした。
駐車場到着と同時に、これから茂来山に向かう登山者が私の車の隣に駐車して、しばらくお話した。
釣り人が下りてきて、「ずいぶん早出しましたね」と話しかけてきた。この付近ではイワナが釣れること、スズメバチがたくさんいることなどを話してくれた。
駐車場はかなり広く、2〜30台車を置けそうである。またこの少し下にも7〜8台置ける駐車スペースがある。ただし林道は道幅の狭いダートで、退避スペースもほとんどないので、対向車が来ると大変なことになる。帰る時その対向車に出会ってしまった。幸運にも、ほとんど無い退避スペースのひとつがすぐ近くにあった。
車を走らせ、コンビニで冷湿布を買い、トイレで貼り付けた。すでに炎症をおこしているようで、ひどく熱くなっていた。
たかがギックリ腰、これで死んだ人など聞いたことがないので、仕事は休めません。されどギックリ腰、翌日から一週間余り、特に起床時には恐るべき努力を要する羽目になりました。寝返りどころか少しでも体を動かそうとすれば、経験したことのない痛みが体を貫きます。渾身の気合、壮絶な気迫、自爆テロの決意でなんとか立ち上がったものの、片道1時間30分の通勤はさすがに辛く、会社に3泊することになりました。仕事中は、覆水盆に返らず、後悔先に立たず、などと心中ブツクサ言いながらも、意地っぱりな私は何事もなかったような涼しい顔をしていたせいか、職場では誰にも気づかれずに済みました。(満足)
それにしても痛みはなかなか治まらず、半月経過しても寝返りの痛みで一日が始まる、といった日が続いています。概ね午前2時か3時です。痛みに耐えるトレーニングができたという点で、有意義な経験だったといえます。(負け惜しみ)
ルートに関してお問い合わせがありましたので、誤解ないように追記いたします。茂来山は登山道・道標とも整備された山です。これと言って危ない所はありません。私が転倒したところは、樹林帯の緩やかな山道です。走ってずっこけた私が、ドジなだけでした。