一昨年の同時期、今回と同じコースで鹿島槍ヶ岳に向かいました。その時は体調不良で爺ヶ岳までしか行けなかったため、今回はそのリベンジ戦です。前回は1泊2日の計画でしたが、今回の初日は強い冬型の気圧配置となり、荒天が予報されたため、2泊3日の余裕をある計画にしました。
深夜駐車場に到着し、車中泊。駐車場は登山口付近と登山口先の橋を過ぎたすぐ右側にある。(左の写真)
今日の予定は種池小屋までなので、小雪ちらつく中をゆっくり出発した(7:50)。遅出だったので、誰かしらが先行していると思っていたが、トレースはなかった。
雪は深くないとはいえ、一人でトレースを続けるのはなかなか大変だった。種池小屋への最後の登りは、膝までのラッセルとなって息がきれた。
種池小屋付近にテントを設営した。冷池小屋まで行く時間の余裕はあった。しかしこの吹雪の中を進む気は起きない。設営後しばらくすると、しだいに風は凪ぎ、雪は小降りとなった。低気圧が遠ざかったのだろう。
今回は暖かい時期に使用する寝袋を持参した。衣類は厳冬期に近いものだったため、これでも大丈夫だろうと思ったのである。これは誤算で、夜間の寒気は予想以上に厳しく、寒さで眠入ることができなかった。深夜1時ころ、耐えかねて水筒に湯を入れることにした。湯たんぽは、以前漏水して寝袋をびしょびしょに濡らした経験があるので、私には最後の手段なのである。湯たんぽのおかげで、ようやく私は深い眠りに就くことできた。しかし翌日寝坊してしまうことになる。

幕営地の朝。目覚めると、すばらしい天気である。予定より一時間も寝過ごしてしまい、大慌てで出発した。すでに爺ヶ岳に登る登山者達の姿が遠くに見えた。

爺ヶ岳山頂にて。ダイナミックな尾根の先に、これから向かう鹿島槍ヶ岳が、白銀に輝いていた。私より先に爺ヶ岳に登った人達は、鹿島槍ヶ岳には向わず、全員種池小屋方面に戻ってしまった。皆さん今日下山するのだろうか。ここから先は昨日に続き、トレースの無い道を歩くことになった。雪化粧しているものの、夏道は明瞭なのでコース取りは簡単である。20センチから時々膝くらいまで足が潜った。この程度なら無雪期と大差ない時間で行けるはずである。
新しい登山靴に合わせて、最近購入したアイゼンを装着した。近々「山道具」のページでアイゼンのレポートを書くつもりなので、そのための試し履きである。しかし雪は柔らかくアイゼンは不要で、ただ歩き難いだけだった。すぐそこに見える冷池小屋がなかなか近づかず、足が重く感じられた。
赤岩尾根コースの分岐点から、トレースが現れた。これでだいぶ楽に歩けるようになった。冷池小屋が近づくにつれ、鹿島槍ヶ岳がますます大きく聳え立つようになった。
冷池小屋にて。ここは風も無く暖かかったので、最初の食事を摂ることにした。布引山まで登り、そこから鹿島槍ヶ岳への急斜面を見上げると「ヤレヤレまだあるのか」といった気分になってしまった。
鹿島槍ヶ岳山頂間近で、重荷を背負った3人連れの若者のグループに追いつかれ、道を譲った。私は童顔のため実際の年齢(53歳)より、いつも10歳は若く見られるが、体力は年相応のようである。私のザックはずっと軽いのに、彼らについて行くことができず、しだいに離されてしまった。
鹿島槍ヶ岳山頂の私。先の三人の若者グループと写真を撮りあった。礼儀正しい好青年たちだった。

鹿島槍ヶ岳から爺ヶ岳方面の展望。

鹿島槍ヶ岳から剣・立山方面の展望。
あとは幕営地まで、雄大な展望を楽しみながら帰るだけである。往路ではパスした爺ヶ岳中央峰に、帰途たち寄ってみた。(左)

爺ヶ岳山頂直下にて。
今日も雲海の夜明けである。
モルゲンロートの鹿島槍。
私の家内が夕方車を使いたいと言うので、なるべく早く出発しなければならない。テントを手早く撤収し、後ろ髪を引かれる思いで幕営地を後にした(7:25)。
時折足を止め、新雪に輝く針ノ木岳を見入った。9:30駐車場に到着し、温泉にも立寄らず一路横浜の自宅へ向った。