湯ノ丸山

夜行スキーハイク 湯ノ丸山と三方ヶ峰

悠々独歩No.76 2003/02/15 

地蔵峠−湯ノ丸山−地蔵峠−池の平−三方ヶ峰−池の平−地蔵峠

訪れるたび災難続きの根子岳とは反対に、湯ノ丸山はいつも私を暖かく迎えてくれるように思われます。先月、根子岳で見た黎明の山の美しさが忘れられず、今回は湯ノ丸山に行ってきました。湯ノ丸山は短時間で山頂に立つことができ、危険なところや迷いやすいところもありませんので、夜行登山のしやすい山です。
今回も湯ノ丸山は、私を歓迎してくれました。夜明け前の雪山の美しさはたとえようもなく、これはもう病みつきになります。


未明の山を登る 午前4時50分、湯の丸高原スキー場の駐車場出発。ゲレンデの端をつぼ足で登り、リフト終点の少し先からシールをつけて登高した。

目覚めた頃は山々を浮かび上がらせていた上弦の月もすでに沈んでしまった。ヘッドランプを点けて闇夜を進む。登るにつれ、東の空が赤く色づき始めた。

夜明け前6時10分、湯ノ丸山南峰に到着。山頂から南に数十mのところに大きな岩があったので、そこで風を避け日の出を待つことにした。

風が強くじっとしていると、どんどん体が冷えてくる。日の出時刻は6時半頃なので、ツエルトを広げるまでもないだろうと、そのまま我慢することにした。

曙光

6時48分、聖金曜日の音楽のように朝日が昇った。

日の出の時刻も位置も、あらかじめカシミール3Dで調べたものと、だいぶ違うように思われた。私の設定ミスかもしれないと思い、今確認してみたところ、カシミール3Dの方が正しかった。勘違いしたため、40分近い間寒さを我慢することになったわけだ。

烏帽子岳寒いので一刻も早く滑り降りてしまおうと準備開始。しかし不思議なことに、日の出とともに風は止み、朝日が暖かく感じられてきた。

お目覚めになった湯ノ丸山様が「そんなに急いで帰ることあるまい、もっと、ゆっくりしていけや」と、私に語りかけているような気がしてならなかった。

湯ノ丸山(左)湯ノ丸山を振り返る。あっという間に滑り降りてしまった。滑走距離は、スキー場での長めのリフト1本分くらいだろう。ここから下は斜度もなくなり、ストックで漕ぎながら、往路を戻った。

週末、湯の丸スキー場のリフトは7時半から動いている。リフト降り場付近で、これから湯ノ丸山に向かう単独行のスキーヤーに出会い、言葉を交わした。私がもう行ってきたと話したら、その方は少し驚いた様子だった。
8時少し前に駐車場に戻り、軽食を摂って小休憩の後、ザックにワインのミニボトルとフライドチキンを入れた。これから池の平方面に、のんびりと雪上散歩に出かけるのである。


霧氷池の平・篭ノ登山方面へ行くにはスキー場の一番東か西のリフトに乗る。初めて行く人は、西のリフトを乗ったほうが分かりやすいと思う。リフトを降りて北に向かうと、すぐに林道が二手に分かれているので、ここを直進(左の道)する。右に行くと、一番東のリフト降り場で行き止まりとなる。

(左)林道の途中にて。霧氷が美しく咲いていた。

東篭ノ登山(左)林道で東篭ノ登山を望む。

篭ノ登山はスキーより、スノーシューで歩くのに適した山である。

池の平湿原軽く一汗かく頃に、池の平湿原を見下ろすところに着いた。昨年訪れた時は、悪雪だったが、今日は極上の粉雪。スキーヤーの姿は見えないものの、シュプールはあちこちに描かれていた。

池の平に滑り降りてから、三方ヶ峰登ることにした。向かって左から登るには、シール登高では手こずりそうなので、池の平を西進し、南西に伸びる尾根から山頂に向かった。

三方ヶ峰の山頂三方ヶ峰の山頂にて。

今朝登った湯ノ丸山は一部しか見えないが、篭ノ登山、浅間山、蓼科、美ヶ原を一望できる。冬場、こんなところに来る人も稀であろう。ザックからワインとフライドチキンを取り出し、ささやかな祝杯を上げる。程よく冷えたワインが胃にしみわたった。

ここから尾根伝いに湯の丸スキー場へ向かったところ、しばらくして密林に行く手を阻まれた。少しばかりアルコールが入ったせいか、骨の折れることは一切する気が起きず、再び池の平に降りてしまった。池の平に降りて振り返って見ると、樹木の密生したところはわずかな距離しかなかった。ここでスノーシューを履いた夫婦連れに出会い、ちょっとお話する。お二人ともにこにこして、いかにも楽しそうだった。

往路をのんびり戻り、夏場は駐車場になるあたりで、数人のスキーヤーに出会い挨拶を交わした。私も腰をおろして湯を沸かし、スープパスタとパンで昼食とした。猛烈に眠くなってきた。ポカポカ陽気とはいえ、いくらなんでもここで昼寝するわけにもいかないので、山を降りることにした。

林道を直滑降で滑り降り、ゲレンデトップですばらしい展望を与えて下さった湯ノ丸山に、心の中で感謝。一気にゲレンデを滑走し、昼少し前に駐車場に到着した。車の中で爆睡した後、家路に向かった。

マップ
赤線はGPS軌跡ではありません

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