好天に恵まれた三連休。当初は幕営山行を予定していたのですが、連休初日は仕事、最終日も家の都合のため連休のなか日しか山へいけなくなりました。突然の予定変更のため、さて日帰りでどこへ行こうかと思案の結果、以前から山スキーをするため下調べ十分な上、未だ登ったことのない会津駒ヶ岳に決まりました。
人気の高い会津駒ヶ岳です。紅葉の三連休ともなれば混雑は必至、覚悟して出かけましたが、駒ヶ岳山頂到着は数秒遅れの2番のり、中門岳は1番に到着できたため、静かな自分だけの山を満喫でき、最上級の山行となりました。
駒ガ岳登山が早く終了してしまったので、ついでの一山で、帝釈山にも登ってきました。
前日仕事を3時に切り上げ、東京の会社から出発。午後9時に林道終点の駒ヶ岳駐車場に到着するとすでに満車に近い状態だった。登山口正面のスペースに車を置き、コンビニで仕入れた鍋料理をつつきながら、ビールを飲む。11時頃就寝。
4時過ぎ、目覚まし時計が鳴る前に目覚める。車が次々と上がった来ては、満車のためバックしていく。かなり騒々しい。真っ暗なうちから、ヘッドランプをつけて登山者が次々と出発していった。
私は、ライトなしでかろうじて歩ける明るさになるを待って出発し、樹林帯で夜明けを迎えた。

今回は睡眠が十分とれたためか、それともヴァームのせいなのか体調がいい。急いで登っているつもりはないのだが、息も切れず、疲れも覚えず、山とは無関係の無関係な事を考えているうちにに時がたち、ぐんぐん高度を稼いでいった。
登山道に木道が現れて程なく、会津駒ガ岳を一望するベンチがあった。
ここまでに10パーティ以上ごぼう抜きした。疲れはまったく無かったが、喉が渇いたので一回目の休憩をとり、サンドウィッチをほおばった。
会津駒ヶ岳は、私の期待を裏切らぬ見事な美しさで迎えてくれた。

駒ヶ岳山頂までもう少しというところで、単独行の男性が背後の私に気づいたのか、急にスピードを上げた。はたしてその人が、本日の下から登って来た先頭の人であった。
結局追いつけず、わずか数秒遅れで山頂に到着した。登山口から休憩含め2時間半。決して速くない短足の私が、コースタイムを3分の2までに短縮できたのは、ヴァームのおかげかもしれない。
山頂でお互いに記念写真を撮り、中門岳を目指した。

中門岳に向かって斜面を下り始めると、写真撮影している人がいた。機材の重さを考えると、小屋泊まりの人だろう。
そこから先は誰一人おらず、透明な秋の光の中を、恍惚たる思いで足を運んだ。

枯草と空の紺青を写す山上の池塘群。この美しさを表現する言葉を私は思いつかない。

中門岳というピークは無く、山頂碑に書かれているように「この一帯を云う」のだそうだ。
はるか遠くに小鳥のさえずり、時折の風のそよぐ音以外は何も聴こえず、静謐を極めていた。
至福の時と言うには大げさだし、気恥ずかしい気もするが、そんな言葉を使いたくなってしまうひと時であった。
十数分後、駒ヶ岳山頂で出会った方が訪れた。木道はこの少し先まで続いていて、その方はここでは休憩せずに、先に歩いていった。
(左)久しぶりにセルフタイマーで撮影。

木道の終点付近から燧ヶ岳を遠望する。
しばらくするとさらに一人登山者が訪れ、記念写真の撮影を依頼された。
お二人とも、ここの美しさに感銘を受けている様子が伺えた。

駒ノ小屋
往路を戻り始めると、大挙して登山者が押し寄せてきた。たいへんな人である。25名の団体さん(すれ違う時、つい数えてしまった)やら、ラジオを鳴らしながらの登山者もいる。こうなったらもうお終い、山の聖霊達は姿を隠し、山上の高貴な光と空気はどこかへ吹き飛んでしまった。
駒ノ小屋前のベンチで最後の食事を済ませ下山開始。

会津駒ヶ岳には女性の登山者が多い。おばさんはどこの山にもいるが、単独行の若い女性の姿もかなり見うけられた。優美さにおいて稀有の美しさを有する会津駒ヶ岳が、乙女の心を惹きつけるのだろう。
のんびり降りてきたがまだ11時を少し回ったところ。時間もあるし、まだ歩き足りない。
桧枝岐から伸びる舟岐川林道の先から、小一時間で帝釈山に登れる新道ができた、という記事を思い出したので、行ってみることにした。

当然下調べしておらず、地図もないが標識は大きく設置されていて、道を間違えることはなかった。
舟岐川林道。(帰り道に撮影)
すれ違いもままならないダートで、ガードレールもない。運転を誤れば、谷底へボチャンとなる。こんな林道をかなりの時間(40分以上)走行するはめになった。「対向車よ。来てくれるな」と祈りつつ進んだが、途中2台対向車に出くわした。バックしたり、車を降りて地面の確認したりで、少々手間取った。

登山口前の駐車場。かなり広い上、簡易トイレまで設置されている。景色もよいので車中泊にいいかもしれない。

ゆっくり登ったが、35分ほどで帝釈山山頂に到着してしまった。ついでの一山というにも、あっけなさ過ぎる。
山頂標識の前で、あまり品の良くないグループが陣取って食事をしていた。他の人の写真撮影のため、こういった場所は空けるのが常識であるが、この人達登山経験だけは豊富なようで、登山話を聞こえよがしに吹聴していた。

帝釈山山頂からの展望。360度の大展望であったが、会津駒ヶ岳の後だったせいか、感銘はなかった。
田代山湿原まで2kmとある。行ってみようかと思ったが、先ほどのグループがそちらに向かって行ったので、なんだか行きたくなくなってしまった。この山を訪れることはもう無いなと感じつつ、帝釈山に別れを告げた。
桧枝岐に戻り燧の湯に浸った。洗い場は順番待ちの混雑だったが、再びエネルギーが蘇った。
道路渋滞は予想どおり。紅葉狩りの時期に、那須か日光を通過しなければならないので、覚悟はしていたが、うんざりする渋滞にはまってしまった。渋滞の東北自動車道は使わず、ひたすら国道4号を走り、自宅横浜に11時15分に到着した。